透明、可視化モデルとは?

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透明、可視化モデルとは?


みなさんこんにちわ

今回は、透明モデル、可視化モデルのお話をさせて頂きます。



樹脂による透明モデル、可視化モデルをご存じですか?

なじみのない言葉ですが、要は透明な樹脂で加工した部品ということですね。
 
一般的にはアクリルやポリカーボネート、PETなど、その多くは機能的に透明が必要な部品、例えばライティングで光らせたい部品や、ケースやボトル等などの一般消費者を対象とした飲料品のケースなど、大量に製造される量産部品を目にすることが多いかも知れません。

ですが、我々のような加工会社で求められる透明部品とは、試作、小ロット量産の範囲で活用される透明部品ということになります。

用途としては、内部の構造を明らかにしたい、内部の流動物の動きをみたいなど。

この場合、必要なことは、内部が確認でき、機能の検証ができれば良いので、ある程度の透明度でも問題ない事もあります。


トランスミッション可視化モデル。中の動きを確認するモデル。


透明、可視化モデルは仕上げ具合でコストに大きな開きが!

先ほど記載したように、同じ可視化モデルでも使用方法により透明度のレベルが変わります。例えば光学機器に使用される部品等の光学研磨から、なう要物がざっくりと見えればよいというレベルまで仕上げレベルはさまざまですが、ここでは大きく分けて次の仕上げをご紹介いたします。

1、アクリルの磨き仕上げ


人の手による磨きの場合、一般的に光沢が必要な場合、バフがけやコンパウンドでの磨き等の職人作業になりますがこれは非常にコストが掛かる工法です。

機械作業でできなければ人の作業費はそのままコストとなるので、初めて透明モデル等をご依頼頂いたお客様の場合、びっくりされるくらい高額になることもあります。
きれいな光沢の透明モデルが欲しい!・・・と思われるお客様はその点、注意が必要です。

それでも、透明可視化モデルでは、手仕上げによる磨き作業に勝る仕上がりはありません。
一品もののモックアップ等は高額でも磨きによる仕上げは必須となりますね。

2、ポリカーボネートで加工後、薬品処理


もう一つの工法はポリカーボネート(以下PC)で切削加工を施し、表面を薬品処理することで、表面を溶かし、透明にする工法です。

この場合、切削加工は加工機で、その後の薬品処理もそれほど工数が掛からないのでコストを抑えた工法となります。
ただし、表面の仕上がりは、パッと見、透明ですが、切削痕も残っていたり表面を溶かしているので、ニラつきが残ったりします。

IMG_3005B.jpgPCの薬品処理はやや透明度が落ちる。

 
それでも、中が見れれば良いといった簡易的な透明モデルであれば十分な仕上がりと言えます。

3、注型工法による可視化モデル


3つ目は真空注型による複製モデルを透明にする工法です。

例えば、ある程度(10台など)、数量が必要な場合、全て磨きで対応しようとすると、とても高額になってしまいます。

ですので、マスターモデルを一台作成、仕上げてゴム型による真空注型で複製品を作れば、コストを抑えて複製が可能となります。

注型による複製モデル。写真だと違いが分かりにくいですね・・・


ただし、材質がウレタン樹脂となる為、経年劣化(黄色く変色する)が早く、仕様用途は試作に限定されるかもしれませんが、複数台の透明モデルをコストを抑えて作りたい際に最適な工法といえます。

4、切削のみの透明、可視化モデル

4つ目は、切削加工のみで透明にする工法です。

これはアクリルやポリカーボネート等、透明になる樹脂を、工具や加工方法など技術的に透明になる条件で加工を行う事で、機械加工のみである程度の透明度を確保する工法となります。
透明になる加工条件と書きましたが、ここは加工会社の腕の見せ所で、独自のノウハウで対応されているので、コストも含め、対応も様々。色々な加工業者さんに聞いてみないと判断が難しいところです。

弊社でも切削透明加工は行っておりますが、最近は特に切削による量産部品の製造も行っていますので、ご興味がある方はご相談ください。


機械加工(切削)のみの量産モデルサンプル画像
左←切削のみで透明、通常の切削→右

左←切削だけで透明  /  通常の切削痕→右

透明可視化モデルは用途により使い分ける事が大事!

いかがでしたか?

透明な樹脂部品が欲しい!といっても工法は様々で掛かる費用も様々です。

透明部品の使用用途により、最適な工法を選ばなければオーバースペックで高額になる事があります。逆に、試作と割り切って仕上げの方法を選択することで、コストを劇的に下げる事が可能です。弊社ではお客様の用途により様々なご提案が可能ですので、透明部品、可視化モデルが必要というお客様がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。
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