樹脂加工の寸法について

HOME > メディア > 樹脂加工の寸法について
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
皆さんこんにちわ!

今日は樹脂加工の精度についてのお話です。



最近、樹脂の精度について、お問合せを頂くことも多くなってきました。今まで金属だった部品を樹脂化したいといった要望が増え、現実的にどこまで精度が出せるのか知りたいといったご質問が多いですね。




樹脂加工の精度の限界は?


形状や状況によるので一概にどこまで精度を出せるとは言えませんが、最初に結論を言ってしまうと、樹脂の切削加工ではX、Y軸、5mm以下の距離や径で公差±0.01mmまではコントロールできると言えます。ですが、加工機と技術者の腕にもよるので、絶対というわけではありません。

また、3Dプリンターだと、一部の加工機だと±0.05mmくらいまで出ると言われていますが、これもプリンターの性能に大きく依存するため、そこまでの精度が出る事は、例外的と言えます。通常の3Dプリンターですと±0.1mmといったところでしょうか。弊社の光造形機でも±0.1mmくらいが限界です。どちらにしても、切削同様、あくまでも一般的な状況のお話です。

その他、金型による射出成形の限界ですが、樹脂素材にもよりますが、±0.03まではコントロール可能です。射出成型の場合、条件出しのたびにさまざまな要素が、成形部品に影響するので、切削加工のような再現性は難しいと言えます。例えば、今日は大丈夫でも次の日は違う数値になるということもあります。



樹脂の特性




樹脂の場合、その特性上、湿度や温度の影響を受けやすく、加工後も、どうしても変化が生じてしまいます。もちろん、樹脂それぞれの特性もあるので、樹脂はみんな同じというわけではありません。ですが、金属と比べると、どうしても柔らかく、伸縮してしまいます。

そのため、金属では対応できる微細加工も、樹脂では現実的ではないと言えますね。

また、樹脂の場合、例えば、ガラスが添加されたような樹脂では、加工時の熱や圧力等で、反りやねじれが大きく出ることも多々あり、簡単に加工できるものではありません。弊社でも、数々の失敗を繰り返し、材料毎にノウハウが蓄積されて、対応出来ていますが、それでも形状により精度要求にお答えできないことも多々あります。
特に最近は、新しい素材がどんどん開発されているので、私たち試作の会社でも、新素材を絶えず確認して、実験的な加工を繰り返していますが、全てを網羅出来てはいません。



いかがでしたか?

樹脂ではやはり、金属同様の精度は出せないという結論とはなりますが、切削加工では、±0.01台の精度は、可能と言えます。ですが、ここまでシビアな公差を必要とされることはとてもまれであり、条件出しに時間がかかることや、歩留まりの問題もあり、非常に高額になってしまうため、公差の承認を頂く事が多いですね。

また、先ほども記載した通り、湿度や温度変化により大きく変化することも樹脂の特徴の為、測定時だけをみて精度要求を満たしているとは言えないわけです。

結論としては、そのような樹脂の特性を踏まえた製品開発が必要となるので、板金外装から樹脂外装に移行する場合は、注意が必要となります。

具体的に樹脂素材の加工について疑問があれば、ぜひ、弊社までお問合せください。


   
樹脂加工について詳細はこちら! 金型について詳細はこちら!    

  
     
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

 


お問い合わせ

CONTACT

お問い合わせは、以下メールフォームまたはお電話からお寄せください。

0428-32-3731

受付 / 平日9:00~18:00

お問い合わせはこちらから

Copyright © 2017 Minami design Co.,Ltd.