金属部品の樹脂化について

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みなさんこんにちわ!

今日は金属部品の樹脂化についてのお話です。


弊社でもお問合せで金属の部品を樹脂化したいので、
手伝ってほしいというお話が増えてきました。

これも時代の流れでしょうか。
少しでも軽量化を図るという意味でアルミ部品などを
代替品で対応する会社様が増えてきています。

自動車部品などがよい例ですよね。

では、樹脂化において、注意する点とは
どんなところでしょうか?


樹脂の特性


金属だった部品を樹脂化する要因は、そのほとんどが
『軽量化』と『コスト減』と言えるでしょう。

その両方を想定することもありますよね。


比重で鉄の1/10(素材により変わりますが!)という
軽さですし、金型による成形が可能なため、部品単価も
下がるので、検討の余地は十分にあります。

また、弊社でよくあるお話として、デザイン性を
加味した商品を開発するにあたり、自由度の高い
形状を実現するため、樹脂化を図るといったお話もあります。

どちらにしても、金属では成しえない次のような特徴が挙げられます。

①軽量化
②金型による成形でコスト減
③材料に着色が可能
④塗装等の表面処理
⑤耐薬品性、絶縁性
⑥自由度の高い造形
⑦防錆性



代替する樹脂素材は?


樹脂とひとくくりに言っても、その特性は様々であり、
種類が多く、選択するのも一苦労です。

例えば熱がかかる部品の場合、耐熱性の材質を使いますよね。

その他、絶縁、誘電率などの物理的特性。また、
対候性や耐酸性など使用用途による環境変化等を
考慮してチョイスされます。
※詳しくは、樹脂特性表をごらんください。→

まあ、基本的に開発部門の方が検討されるので
的外れな選択は無いと思いますが、樹脂化にあたり
要求される内容により材質は変わるということですね。







樹脂化における注意点


元々、金属部品であった部品を樹脂化するにあたり、
金属で設計した際のデータや図面がすでに存在しており、
そのままの図面で進めることが多いと思います。

ですが、樹脂で想定すると、金属そのままの精度要求に
応えることはできません。

特に平面度や平行度に関しては、相当な反りが
発生することを考慮する必要があります。

例えば、金属の部品をPA66GFなどのガラスが添加された
素材などに変更する場合、形状により極端な反りが発生
することも多く、1mmという単位で反りやねじれが
発生することも少なくありません。

また、穴径やボス径なども1/1000の単位での公差には
対応できません。通常、厳しい公差でも、樹脂では
±0.02といった公差まで緩和しないと対応は難しいと言えます。


そのことを考慮して、公差を設定、試作開発を行う必要があります。


また、樹脂化するとコスト減という想定をされることが
多いかもしれませんが加工方法、選択した樹脂によっては
その限りではありません。

例えばエンプラ、またはスーパーエンプラ、と言われる
エンジニアリングプラスチックの場合、素材自体、
極端に高額になることがあります。

特に、弊社でも対応している切削加工等の試作の場合、
想定以上の金額になることもままあるので、注意が必要です。


いかがでしたか?

樹脂の特性として、精度の問題、形状の安定性に注意が必要なため、
金属部品そのままの精度では、注意が必要ということが分かります。

なんにせよ、金属部品を樹脂化するにあたり、試作は不可欠となると思いますので、
樹脂化を検討しているお客様で、お困りごとがありましたら、ぜひ、お問合せください。
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