プラスチック加工ラボの試作工法について

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プラスチック加工ラボの試作工法について

 

皆さんこんにちは。

前回は『試作の会社が行う設計開発支援』についてお話しさせて頂きましたが、
今回は、各工法について、プラスチック加工ラボの特徴、メリット、デメリット、
並びに各工法に適した活用事例を紹介致します。



3Dプリンター(光造形)について

試作の初期段階である原理設計時の試作は、その企画が成り立つのか、また原理的に成立しているか等を確認する為、簡易的に試作を行うことがあります。その為、なるべく簡素化して、安価に試作を行う必要から、3Dプリンター等を用いて、迅速に試作品を作成し、検証、結果を確認することが適切と言えます。

また、3Dプリンター等の造形加工は光造形方式、インクジェット方式、粉末焼結方式、熱溶解積層方式、粉末固着方式、等ありますが、プラスチック加工ラボでは光造形式を採用しています。







プラスチック加工ラボの造形サービスの特徴

通常、造形部品は、脆く割れやすいといった見方をされることが多いと思いますが、プラスチック加工ラボでは、ABS相当の柔らかさと靭性をもったライク材を使用することで、割れにくく、造形痕を仕上げる事も容易な材質を採用しています。
併せて自社内にある塗装ブースで迅速に塗装などの表面処理を行うことも可能です。

また、プラスチック加工ラボで所有する光造形機の造形サイズは800x600x450。この大きな造形サイズを生かして、大型の部品を一体で造形することや、比較的小型の複数部品をまとめて造形することで、試作費を削減するご提案が可能です。
併せて、夕方5時までのSTL等の3Dデータを入稿頂くことで翌日納品が可能ですので、試作品をお急ぎのお客様はぜひご相談ください。※形状により翌々日になることもございます。

プラスチック加工ラボの光造形のメリット、デメリットをまとめると下記のようになります。

メリット

・800X600X450の造形サイズで、大型部品の一体造形が可能。
・比較的小形の部品を複数まとめて造形することで、試作費を抑えることが可能。
・通常破損しやすい造形部品もABSライク材で壊れにくい。

デメリット

・リアル材を使用できる3Dプリンターは持ち合わせていない。
・0.1ピッチの積層痕が出る。(仕上げが必要な場合もある)
・10ミクロン単位での公差コントロールはできない。


造形サービスに適した活用事例

・開発初期段階の簡易的な検証を行う為の試作。
・一品ものの、展示モデルや稼働モデルのカバーの製作。
・小さい部品を複数種類まとめての試作検証が必要な際に活用。

一般的に、3Dプリンタ等の造形加工はその手軽さ、加工速度から開発の初期段階で、迅速に試作検証を
行うための工法と言えます。



切削加工について



切削加工は試作工法の中ではポピュラーでなじみのある工法といえます。通常マシニングセンターや旋盤等の切削機を用い、金属、もしくは樹脂のブロック材から部品を削り出す工法で、CAD,CAMを用い、加工プログラムを作成します。
そのため、工作機械や加工プログラム、3Dデータの分割方法等、技術がある程度必要となり、対応する加工業者さんにより、仕上がりやリードタイムの差が出やすい工法でと言えます。




プラスチック加工ラボの切削加工の特徴


プラスチック加工ラボでは、50台以上に及ぶマシニングセンターやNC旋盤を有しており、たくさんの部品をまとめて加工することが可能です。例えば切削加工での量産部品の対応や、いくつもの部品を短期間に作成するなどの対応が可能。

また、機構部品等の複雑で強度と精度を必要とされる試作では、通常、形状を一度分割し、接着やねじ止め等で組み立てを行う必要がありますが、プラスチック加工ラボでは、精度を保持しつつ一体加工と同等の強度で製作することが可能です。切削加工による精度でお困りのお客様はぜひご相談ください。


プラスチック加工ラボの切削のメリット、デメリットをまとめると下記のようになります。

メリット


・分割加工時の精度、強度。
・高い寸法精度。
・50台以上の加工機で単品から複数台の加工まで幅広く対応できる。
・成形品や試作部品の追加工の迅速な対応。
・ガラス入りなどの材質の特性により、ソリやねじれなど変形する材料も精度高く製作することが可能。

デメリット

・1ミクロンと言った単位での微細加工は対応していません。
・3Dプリンターと比べて加工プログラム等の前段取りなどでリードタイムが必要。


切削加工に適した活用事例は下記の通りとなります。形状や加工台数などにより、最適な工法も変わりますので、
都度、相談されることをお薦めします。


切削加工に適した活用事例

・複写機等の複雑で寸法精度を要求される試作部品の加工。
・ガラス入りなどの接着が出来ない素材の試作。
・樹脂成型では対応できない形状や素材の量産部品。




真空注型について

 



真空注型は、ある程度の試作数が必要な際に、元となるマスターモデルをシリコンゴムで型取りし、複製品を作る工法です。10ミクロンの精度コントロールが難しい点や材質が限定される点もありますが、カバー形状のような精度を求められない部品を10台~50台程製造する場合、試作コストを抑えるには最適な工法といえます。





プラスチック加工ラボの真空注型の特徴

プラスチック加工ラボでは、年間100台といった極小ロッドのコンシューマー向けに販売する製品の部品を、真空注型を活用して製造することが可能です。また、注型素材を好きな色に調色することや透明にすることも可能ですので、色のバリエーション展開も可能です。その他、材質の硬度を変えることで、ゴムの試作も可能。パッドなどのゴム素材の試作部品を製作することができます。




プラスチック加工ラボの注型のメリット、デメリットをまとめると下記のようになります。

メリット

・50台程度までの試作部品が必要な際に試作コストを下げることが可能。
・硬度を変えることで、ゴムライクの試作部品の作成が可能。
・マスターモデルとは違う色展開や透明モデルの製作が可能。

デメリット

・熱可塑性樹脂ではない。熱硬化性樹脂になります。(ウレタン樹脂)
・10ミクロンの寸法精度が出ない為、機構部品には向かない。
・10台未満だとコストメリットは小さい。

また、真空注型に適した活用事例は以下のようなものとなります。


真空注型に適した活用事例。

・カバー等のミクロン単位での寸法精度が求められない部品の試作費削減。
・パッド部分等のゴム部品の試作。
・年間100台規模の小ロッド部品の製造。

以上、三つの工法別メリット、デメリットをまとめると下記のようになります。








いかがでしたか?

各試作の工法とも、一長一短があり、また、試作時の条件や台数などにより、選択が変わってきます。ですがプラスチック加工ラボでは、ここで挙げました工法がすべて揃っていますので、その都度、ご状況により、最適な工法を提案できます。

このタイミングではどんな工法が良いの?っといったご質問でもかまいませんので、お気軽にご連絡を頂けますと幸いです。

 


プラスチック加工.Lab  尾崎 康   運営元 南デザイン株式会社




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